今の日本は、確実に高齢化社会を迎えようとしています。政府の方針で高齢者の自宅介護が推奨され、長く自宅での介護生活を送っている家庭も少なくありません。むしろ家族が高齢者を介護するのは、当たり前とさえ見られているようです。勿論、自宅介護を支える公的サービスも充実しつつありますが、それでもいつか自宅介護では、限界が来る日があります。認知症が酷くなって徘徊が始まり、常に見守ってなくてはならなくなるとか、介護している家族が健康を害してしまうとか、それらは決して有り得ない事ではないのです。


自宅で介護できなくなったら、どうすれば良いのか。そこで残されている選択肢は、有料老人ホームへの入居という選択肢です。有料老人ホームと一言でまとめられていますが、その種類には大きく分けて三種類あります。まず介護付き老人ホーム、住宅型老人ホーム、健康型老人ホームに大別されます。健康型老人ホーム以外は、介護が必要な高齢者に対応できる施設になります。ただこれらの施設は民間の施設になるため、入居費などが高額になる場合があります。公的な支援を受けられ自己負担が少なくなる特別養護老人ホームもありますが、この施設はとても競争率が高く、順番待ちで何年も待つことになります。順番待ちをしなくても入居できる有料老人ホームは、高齢者に配慮した介護付きのマンション型式のタイプが多く、有料老人ホームの中では、特に費用がかかるものになります。


最近は、かなり手頃な入居費の有料老人ホームも増えてきましたが、そういう施設はなかなか空きが少なく、やはり順番待ちをしなくてはなりません。ただし、新規に有料老人ホームが建設されるような場合は入居者を多数募集しますから、その時ならば順番待ちをしなくても済む事もあります。と、このように入居までには長期間の順番待ちがあることを覚悟して、早めの入居したい施設に申し込みをしておく必要があります。またこの順番待ちも、入居予定者の身体的症状や介護者の状況などによって、後から申し込んだ人が順番待ちの順番を繰り上げられて、先に入所することもあります。ですから、入居を申し込んだだけでなく、常に施設の職員さんやケアマネージャーさんに、介護している高齢者の状態が悪化している事や介護している家族や配偶者の大変さ、身体的・精神的に限界を感じていることなどを、伝えておくことも大事なことです。介護疲れで共倒れにならないよう、家族が重たい負担を強いられないように、希望した有料老人ホームに入居できるまでは、介護保険で使えるショートステイや短期入所施設などを使って負担を減らす方法もあります。高齢者介護においては、無理をしないことが一番大事なのです。